THE VOICE

スペシャリストの語りから紐解く、BBSのものづくりの志

コンマ1秒を争うシビアなレースの世界で、 2017年よりBBSを採用しているNISMO。
そのチーフエンジニアを務める中島健さんに、 採用の背景と現場での手ごたえについてお話しいただきました。

ホイールを通して、道の「声」に耳を傾ける。

路面のインフォメーションを、ドライバーへ正確に伝える。一瞬の判断が勝敗を、ドライバーの安否をも左右するレースにおいて、NISMOが最も大切にしていることです。 複数のホイールでブラインドテストを行い、ドライバーの意見を総合した結果、今のタイヤとの組み合わせを考えた時に最も理想に近かったのがBBSでした。鍛造という製法を用い、剛性、しなやかさ、軽さ、荷重バランスなどを徹底的に磨きあげたBBSホイールは、時にドライバーの耳となって道の「声」を拾い上げてくれるのです。

タイヤの性能を、より長く発揮させるために。

毎年参戦しているSUPER GTでは、規則によって各車の性能に差がつけにくくなっています。そのためホイールをどうするかは、レースをどう戦うかということでもあります。NISMOが特に重視したのは、ホイールがタイヤに与えるダメージを抑え、タイヤの性能をより長く発揮させること。それを可能にしたのが、BBSの鍛造ホイールでした。力に対し、しなやかにたわむ。その特性は、NISMOにとって心強い武器になっています。

レースの局面を変えるホイールを。

剛性を高めれば、ここ一発の速さは出せる。その一方でタイヤへのダメージが大きく、安定性が失われてしまう。そこで、レースの状況とホイールの剛性を見極めながら、トータルバランスを取っていくのです。特にレースではホイールの選択肢を幅広く持ち、天候などの変化に対応できることが大きな強みとなるでしょう。今後もBBSと緻密なチューニングを繰り返し、速さと安定性を可能な限り引き上げた理想のホイールを、ともにめざしていきたいと考えています。