TECHNOLOGY

BBSの鍛造技術

BBS TECHNOLOGY

息づくのは、モータースポーツのDNA。

ドイツBBS社に端を発し、モータースポ―ツとの深い関わりの中で磨かれてきたBBSブランド。現在、数々のモータースポーツにホイールを供給する中で、開発においてもレーシングチームと共同のテストを行っています。それは、実走行データはもちろん、解析ソフトでは得られない微細な走行感覚をもレーシングドライバーとの対話から紐解き、製品へフィードバックするためです。一般のドライバーの方にこそ、極限の世界で鍛えられた走りの感性を感じてほしい。その想いで、レーシングホイールも市販ホイールも同じファクトリー、同じスタッフの手でつくられています。

走りのための究極のデザイン。

特に、材質からサイズ、質量など厳しいレギュレーションのもとで行われるモータースポーツでは、ホイールの造形ひとつに至るまで、すべてが走行性能や信頼性を高めるための要素でなくてはなりません。BBSの代名詞であり、すべてのラインアップで一貫している独自のクロススポークデザインは、外側に向かうほど枝分かれしながら細くなる「力学を突き詰めたフォルム」。長年磨き上げてきた鍛造技術によって叶えられる、あらゆるシーンでハイパフォーマンスを発揮するための究極の機能美です。

最高への志。鍛錬比「4」以上。

BBSの鍛造へのこだわりは、鋳造ビレットを鍛造で1/4以上にまで押しつぶす鍛錬比にあります。時間と手間をかけて圧縮することにより鋳造組織を鍛造組織化し、細部に至るまで美しい鍛流線(メタルフローライン)を形成することを可能にしました。現在考えられる最高の技術を惜しみなくホイールに注ぐ、いわばBBSのものづくりへの哲学です。

新素材への飽くなき挑戦。

素材においてもBBSは世界に先駆けた挑戦を続けています。世界一軽量なホイールをめざし、2011年には世界初の超超ジュラルミン鍛造ホイールを開発。従来のアルミと比べ圧倒的な強度を誇る超超ジュラルミンを素材とするうえで、最も困難だったのは「剛性の最適化」。これには、実走行を繰り返し、乗り心地やハンドルのぶれを何度も検証しながらデータを積み重ね、理想のバランスを実現させました。またマグネシウム鍛造ホイールの量産化では腐食に弱いマグネシウムの弱点を克服するために、特殊な下地処理の開発に取り組み、アルミと同等の塗膜性能を達成したことで2015年に量産化を実現させました。

軽く、強く、しなる。「強靭性」の
追求。

限界領域で繰り広げられるモータースポーツの世界では、軽量性と剛性の高さだけで生き残ることはできません。BBSがホイールに求める最重要課題は「踏ん張る力」、すなわち強靭性です。強靱性──「強」は鍛造で強く、「靭」はしなやかにたわむ。急激な衝撃がかかったときに、それをしなりで制御し割れることを防ぐBBSの鍛造技術の成果です。

人の目と手で精緻に仕上げる。

鍛造の製造過程ではまれに「しわ」などの肌あれや、ミーリング掘削によるツールマークが生じることがあります。素材の状態ではほとんど見落としてしまいがちな表面の不具合を何段階にもわたる検査で洗い出し、それらを人の目と手で滑らかに。さらにホイールスポーク部の裏面まで非常に滑らかに仕上げていきます。これはエッジが一部でも残っていればそこからクラックが入り腐食が進む可能性があるため。人目につかない部分も細部に至るまで時間をかけて入念に行われる匠の技が、BBSの圧倒的な高品質を支えています。

一人ひとりが「BBSファン」として、
ものづくりに挑む。

お客様の意見や要望はすべて集約し、ひとつずつ真摯に対応して製品に反映させる。それがBBSのものづくりの基本です。つくり手は使い手として、お客様の視点を超え自らがお客様としてBBSを見るよう心がけています。だからこそできる改善が必ずあると考えているからです。BBSホイールはファンの熱い想いに鍛えられ、さらに孤高といえる存在感へと高められていきます。

世界の自動車メーカーに学んだ、
独自の品質管理。

世界の名立たる自動車メーカーへ標準装着品としてもホイール供給を続けるBBS。絶対的な品質を実現するため、BBSではメーカーごとに異なる品質基準の中でも、最も厳格な検査をベースに独自の基準を市販ホイールにも適用。高い次元での品質管理を行っています。

「塗膜保証2年、品質保証5年」という自信。

レーシングホイール、市販ホイール、メーカー標準装着ホイール。それぞれを分け隔てることなく、常にベストを追い、改善を重ね、そして各々にフィードバックしていく。絶えず総合的に技術力と品質を高めてきたBBSでは、他に比べてより長い2年間の塗膜保証と5年間の品質保証を掲げています。常に進化を求める妥協のない精神。それこそが、BBS不変の信頼を支えているのです。